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患者さんインタビュー ~CTEPH(慢性血栓塞栓性肺高血圧症)啓発大使 細貝 萌選手が聞く~

患者さんインタビュー

CTEPH(慢性血栓塞栓性肺高血圧症)は国から「難病」に指定されている病気で、早期発見、早期治療が重要です。そのためには、専門の医療関係者だけではなく、多くの人々がCTEPHというのはどのような病気なのかを知り、心当たりや気になることがあれば、専門の医療機関を受診することが求められます。CTEPHを広く知ってもらおうと、プロサッカー選手・細貝萌選手はCTEPH啓発大使として様々な活動を行っています。そんな細貝選手が、CTEPHの患者さんにCTEPHの診断に至るまでの経緯や、この病気とどのように向き合ってきたのかなど、お話を伺いました。



CTEPHはこんな病気です

CTEPH(シーテフと呼びます)は、日本語では「慢性血栓塞栓性肺高血圧症」といい、国の特定疾患治療研究事業の対象疾患(難病)に指定されています。肺と心臓の働きを損なう肺高血圧症の一種で、血のかたまり(血栓[けっせん]といいます)が肺の血管を塞いだ状態が続き、心臓から肺に血液を送り出す肺動脈の血圧が上昇します。進行すると、息苦しさや身体のだるさ、胸の痛みなど様々な症状が現れます。
治療は主に肺動脈の血栓を取り除く手術が行われます。しかし多くの患者さんがこの手術を受けることができなかったり、術後も肺高血圧の残存や再発することがあります。これまでこうした患者さんに対する薬はありませんでしたが、2014年、日本で初めての治療薬が発売されました。


細貝萌選手
細貝 萌(ほそがい はじめ)

1986年群馬県生まれ、U-15(15歳以下)から各年代の日本代表に選ばれ、2005年に前橋育英高校を卒業するとともに浦和レッズへ入団。プロサッカー選手としてのキャリアをスタートさせる。浦和レッズ所属時には、Jリーグ優勝(2006年)、天皇杯優勝(2005年、2006年)、アジアチャンピオンズリーグ優勝(2007年)などのタイトルを獲得する。2011年にドイツのバイエル04レバークーゼンへ移籍し、海外でのキャリアをスタート。ドイツ、トルコ、タイなど複数の国で長くプレーした。現在は地元群馬県のJリーグ・ザスパクサツ群馬に所属。代表チームでも活躍し、2008年には北京五輪出場。2010年にはA代表(年代別の制限がない日本代表)へ初選出され、2011年にアジアカップ優勝、2013年にはアジア王者としてコンフェデレーションズカップに出場した。日本代表として国際Aマッチ30試合に出場1得点をあげている。
自身に難病を持つ家族がいた経験から社会貢献活動にも熱心で、CTEPH啓発活動のほか、子どもたちへの指導などにも取り組んでいる。(2021年10月現在)