CTEPH(慢性血栓塞栓性肺高血圧症)の診察

Consultation of CTEPH

まずは、肺高血圧症を疑うこと

CTEPH(chronic thromboembolic pulmonary hypertension:慢性血栓塞栓性肺高血圧症)の診察は、肺高血圧症を疑うことから始まります。
肺高血圧症は、自覚症状として、労作時息切れ、易疲労感、動悸、胸痛、失神、咳嗽喀血などがみられます。
しかし、軽度のうちは症状が現れにくく、症状を認めたときには、すでに重度の肺高血圧をきたしていることが少なくありません。
右心不全症状をきたすと、腹部膨満感や体重増加などがみ
られ、さらに、右心不全が進行すると、頸静脈怒張、肝腫大、下腿浮腫、腹水などが現れます。 また、下肢の深部静脈血栓症を合併する症例では、下肢の腫脹や疼痛が認められます。

CTEPHの診断基準では、主要症状および臨床所見は表1のように定められています。

表1 CTEPHの主要症状および臨床所見

①労作時の息切れ
②急性例にみられる臨床症状(突然の呼吸困難,胸痛,失神など)が,以前に少なくとも1回以上認められている。
③下肢深部静脈血栓症を疑わせる臨床症状(下肢の腫脹および疼痛)が以前に少なくとも1回以上認められている。
④肺野にて肺血管性雑音が聴取される。
⑤胸部聴診上、肺高血圧症を示唆する聴診所見の異常(IIp[II]音の亢進、III/IV音、肺動脈弁逆流音、三尖弁逆流音のうち少なくとも1つ)がある。

日本循環器学会. 肺高血圧症治療ガイドライン(2017年改訂版)より作表

問診で、症状の経過を確認

労作時の息切れなどから肺高血圧症が疑われた場合、以前の症状を問診します。 “急性例にみられる臨床症状(突然の呼吸困難、胸痛、失神など)”や、“下肢深部静脈血栓症を疑わせる臨床症状(下肢の腫脹および疼痛)”が、以前に少なくとも1回以上認められたかどうかを確認します。

References
・日本循環器学会.肺高血圧症治療ガイドライン(2017年改訂版)
・日本循環器学会.肺血栓塞栓症および深部静脈血栓症の診断,治療,予防に関するガイドライン(2017年改訂版)

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