患者さんインタビュー

Vol.2CTEPH(慢性血栓塞栓性肺高血圧症)とうまく付き合っていくコツとは

負担のかかる動作はなるべく避ける

細貝選手:普段の生活ではどのようなことに気を付けていらっしゃいますか?

吉田さん:家の中ですと、階段を上る際は一気に上るのではなく、階段の途中で一息ついてから上るようにしています。外を歩くときは、なだらかでも長く続くような坂道は苦手なので、なるべく避けるようにしています。

細貝選手:車や電車に乗る際に注意することはありますか?

吉田さん:この病気では胸を圧迫されるのがよくないので、車に乗る際はシートベルトで胸を締め付けすぎないように気を付けています。通院のためにどうしても満員電車に乗らなくてはいけないことがあるんですが、胸が圧迫されないようにバッグを胸のあたりに持って守るようにしています。

細貝選手:日本の電車はものすごい混み方ですからね。僕らでも満員電車に乗るのは苦しいですから、患者さんが乗るのは本当に大変だろうと思います。

吉田さん:それから、重いものを持つと症状が悪化して息苦しくなったりもするので、重いものは持たないように気を付けています。買い物には車で出かけるので、食料品などをついつい買いこんでしまうんですが、買ったものを家に運ぶのは家族に頼むようにしています。

細貝選手:何でも自分でやるのではなく、ご家族や周りの人に頼るのも大事なことなんですね。普段の食事は吉田さんが作っていらっしゃるんですか?

吉田さん:よほど体調が悪くないかぎり、自分で作るようにしています。アルコールや塩分だけではなく、服用を続けているワルファリンとの飲み合わせの悪い青野菜や納豆なども控えめにして、バランスのよい食事を心がけています。

細貝選手:ほかに、食事に関して主治医の先生から気を付けるように言われていることはありますか?

吉田さん:太ると心臓に負担がかかってしまうので、太りすぎに注意するよう言われています。外食した日は家での食事を控えめにするなどして、食べ過ぎないように気を遣っています。

家族の理解やフォローがあったからこそ治療と向き合えた

細貝選手:CTEPHに関する知識や情報は、主治医の先生を通して得ることが多いかと思いますが、ほかにどのような方法で情報を集めていますか?

吉田さん:私の場合、肺高血圧症の患者さんとそのご家族が運営している「PAHの会」という患者会に参加しているので、患者会を通じて情報を入手することが多いです。手術後に症状が改善し、体力が回復してきた頃から積極的に患者会の勉強会に参加するようになりました。

細貝選手:吉田さんが特に欲しいと思われるのは、どのような情報でしょうか。

吉田さん:やはり薬に関する情報が欲しいですね。患者同士で情報交換をして、同じ病気でも治療の仕方は少しずつ違うということを知りました。

細貝選手:勉強会にはご家族と一緒に行かれることもあるんですか?

吉田さん:体調が落ち着いて1人で電車に乗って行けるようになるまでは、夫と一緒に参加していました。病気については分からないことだらけでしたから、夫もとても熱心に勉強してくれました。

細貝選手:ずっと付き合っていかなくてはいけない病気ですから、ご家族の病気に対する理解はとても重要になってきますよね。

吉田さん:そうですね。すごく大事なことだと思います。CTEPHと診断されてすぐの頃は、主治医の先生からの説明は必ず家族も同席したうえで行われました。特に手術で入院している間は、家族の理解やフォローがなければ乗り越えられなかったと思います。

細貝選手:ご家族以外の周りの方にも病気についてご理解いただいていますか?

吉田さん:食事会や同窓会などで親しい友人に会うときは、自宅から近い場所や駅からすぐのお店など、私が行きやすいように配慮してくれたり、皆さん協力してくださいます。