CTEPH.jp 医療関係者の方

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診断について

CTEPH(慢性血栓塞栓性肺高血圧症)の重症度判定

 

重症度分類

CTEPH(chronic thromboembolic pulmonary hypertension:慢性血栓塞栓性肺高血圧症)のQOLや生命予後は、肺高血圧の程度によって左右されます。

肺高血圧症の臨床症状に基づく重症度分類には、NYHA機能分類とWHO肺高血圧症機能分類が用いられています(表1)。
この2分類の各重症度レベルの内容はほぼ同じで、わが国の「肺高血圧症治療ガイドライン(2012年改訂版)」では、肺高血圧症の機能分類として、この2分類を組み合わせた“NYHA/WHO肺高血圧症機能分類”が用いられています。

表1 肺高血圧症機能分類

NYHA心機能分類

  • I度:通常の身体活動では無症状
  • II度:通常の身体活動で症状発現,身体活動がやや制限される
  • III度:通常以下の身体活動で症状発現,身体活動が著しく制限される
  • IV度:どんな身体活動あるいは安静時でも症状発現

WHO肺高血圧症機能分類

  • I度:身体活動に制限のない肺高血圧症患者
    普通の身体活動では呼吸困難や疲労,胸痛や失神など生じない.
  • II度:身体活動に軽度の制限のある肺高血圧症患者
    安静時には自覚症状がない.普通の身体活動で呼吸困難や疲労,胸痛や失神などが起こる.
  • III度:身体活動に著しい制限のある肺高血圧症患者
    安静時に自覚症状がない.普通以下の軽度の身体活動では呼吸困難や疲労,胸痛や失神などが起こる.
  • IV度:どんな身体活動もすべて苦痛となる肺高血圧症患者
    これらの患者は右心不全の症状を表している.安静時にも呼吸困難および/または疲労がみられる.どんな身体活動でも自覚症状の増悪がある.

循環器病の診断と診療に関するガイドライン(2011年度合同研究班報告):肺高血圧症治療ガイドライン(2012年改訂版)

予後

肺動脈平均圧で30 mmHg未満、もしくは肺血管抵抗で300 dyn・sec・cm-5未満の症例の予後は良好です。
また、NYHA/WHO Class II以下の軽症例の予後も良好とされています。
しかし、心拍出量の低下ならびに肺血管抵抗の上昇に伴い、予後は不良となります。
特に、肺血管抵抗が1,000 dynes・sec・cm-5以上のCTEPH症例では、予後は極めて不良とされています。
英国の報告(CTEPH 496例)では、1年生存率は82%、3年生存率は70%と報告されています。

References

  • ・循環器病の診断と診療に関するガイドライン(2011年度合同研究班報告):肺高血圧症治療ガイドライン(2012年改訂版)